「1円資本金会社」が問うもの
新規事業促進法の最低資本金規制の特徴
個人による株式会社と有限会社の設立に当たり、5年間に期間を限定し、株式会社で1000万円、有限会社で300万円の最低資本金規制の適用を除外する特例を認めるもの
純資産額が最低資本金額を越えるまで配当禁止の制約を受け、経済産業曲への計算書類の提出義務を負う
2003年10月10日
成立届出件数
株式会社…2207社
有限会社…3243社
計…5450社
うち「資本金1円会社」
株式会社…49社
有限会社…152社
計…201社
資本金1円会社
実質的に無資本会社
株式会社
社会的に有意義な事業をおこなうため、資本を広く動員することを目的に、株主が出資の範囲を越えて責任を問われることを免除する、株主有限責任の特権を認められた法人
自然人が負って然るべき債務の支払義務を限定された特権の対価として、担保となる最低資本の保持を義務付けられ、資本の確定と確保のために、企業会計と会社法が整備され、その遵守を強制される
担保の資本がない会社の信用
事業の将来性
個人保証
株式会社の資本
単なる名目
決算広告義務が守られない無法状態
会計も付け足しに過ぎない
資本と負債に確な区別がされている?
短期借入
借換で転がすことを前提に、利息は払っても、返済する必要のない半永久的に固定可能なもの
→返済期限のない資本と区別をつける必要はなくなる
1990年代以降の株式会社法制の大改革
最低資本金の引き上げ→規制強化
持ち株会社の解禁、合併・分割、資本規制見直しなど→規制緩和
公開を目指す会社
取締役会や会計の厳格なルールに従うことを義務付ける
公開の意思のない会社
有名無実のルールを課さない
→有限責任の無責任会社
<参考文献>
末村篤「「1円資本金会社」が問うもの」『企業会計』Vol.55,No.12、中央経済社、2003年12月