中国に企業は存在するのか
中国の国有企業
名は企業だが最初から「政府の付属物」として位置付けられ、利潤の追求といった企業として本来持つ性格が乏しい
小宮隆太郎(東大)
「中国には企業には企業は存在しない、あるいはほとんど存在しない」
日本の企業
自らの存続と発展のために利潤を追求し、経営の効率化、生産性の向上、技術や製品の改良、コストの削減に務めてきた
中国の国有企業
定型化した生産活動を反復的に繰り返すことに携わり、ただその生産量を拡大することに主眼をおいている組織体
十数年にわたり改革の道を模索
→「政府の付属物」という国有企業の独特の性格は抜本的な変化はない
*中国国有企業の社長選任方法
政府の任命:92%
従業員大会の選出:7.4%
董事会(取締役会)の任命:0.6%
<参考文献>
沈才彬『通史とテーマで読み解く中国経済読本』亜紀書房、1999年5月、P145,146